SENDAI CLUB UNIONを代表してyankee courtのオーナー渡邊さんが取材を受けました
皆さんにも読んで欲しいので載せます。
常々各CLUBオーナーは密に連絡を取り合い様々な議題について話し合って意見交換、情報交換などをしより良い仙台の音楽シーンを
築きあげるために奮闘しております。
皆さんのご理解とご協力宜しくお願い致します。
【フォーカス】薬物撲滅でクラブ団結 共同組織立ち上げイメージアップ目指す
若者が集い、大音量で流れるダンスミュージックに合わせて踊るクラブ。芸能人による薬物事件などの影響もあり、一般的にはネガティブな印象が付きまとうが、仙台市内のクラブオーナーが昨春、共同組織を立ち上げ、イメージアップに向けて動き始めている。薬物の根絶にも正面から取り組み、警察関係者も期待を寄せる。クラブ関係者は「定着したイメージはなかなか取り除けない。純粋に音楽を楽しめる本来のクラブ像を取り戻したい」と意気込む。(中村翔樹)
合成麻薬MDMAやケタミンに代表される「クラブドラッグ」と呼ばれる薬物がある。徹夜で踊るスタミナや高揚感を得られるなどとして、欧米経由で一部の若者の間で急速に広まり、世間にクラブ‖薬物のイメージを植え付けた。MDMAは平成21年、ケタミンは19年に麻薬指定された。
宮城県警によると、22年に県内で薬物犯罪で検挙されたのは157人で、このうち、大麻が40人と4分の1を占める。大麻も入手の手軽さや音楽への感受性を高める効果から、クラブなどの音楽会場でより好まれる傾向にあるとされる。
捜査関係者は「覚醒(かくせい)剤は一生をダメにするという危機意識が働くようだ。一時の快楽という意味では、(クラブドラッグや大麻が)ちょうどいいのだろう」とみる。
平成19年10月には、仙台市青葉区国分町のライブハウスで乾燥大麻を売買したなどとして、従業員や客ら17~34歳の男計14人が大麻取締法違反容疑で逮捕、補導された。当時、男の1人は「クラブで流行っていて、誘われて吸った」などと供述したという。
県警によると、クラブなどの音楽会場を舞台にした薬物犯罪は、これを最後に摘発されていない。
ただ、昨年12月に大学生ら10人が大麻取締法違反容疑で逮捕された事件では、薬物の取引はコンビニエンスストアの駐車場などで行われていたものの、彼らが知り合ったのは仙台市内のライブハウスだったことが明らかになった。
県警は「会場内で取引されないにせよ、潜在的に薬物に興味のある人間が多く出入りしていることに変わりはない」と指摘。薬物犯罪に手を染める温床との見方を崩していない。
クラブ関係者によると、19年の事件では、入場が禁止されている18歳未満の少年が出入りしていたことが問題視され、それ以後、顔写真付きの身分証明書のチェックが厳重になった。
それでも、規制を厳しくすると、客足が遠のくというジレンマから店舗ごとに取り組み方にばらつきがあり、「顔なじみの客だとそのまま入れてしまうところもあった」という。
昨年4月、市内8カ所のクラブオーナーが「CLUB UNION(クラブユニオン)」を立ち上げたのも、「正直者が損をする状態」(オーナーの1人)を是正し、共通のコンプライアンス(法令順守)意識を持つ狙いもあった。
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クリスマスイブの昨年12月24日。クラブユニオン主催の初のイベントが開かれた。会場となったJR仙台駅東口のライブハウス「Zepp Sendai(ゼップ仙台)」は容量いっぱいの約2千人で膨れあがり、徹夜で踊り明かした。
薬物の撲滅をうたい、会場のあちらこちらに「違法薬物を!!!! 見逃しません!」のポスターが張り出された。入場時には、犯罪抑止活動に取り組む「日本ガーディアンエンジェルス仙台支部」のスタッフが手荷物検査を行い、薬物の持ち込みに目を光らせた。
「大麻を持っていればにおいで分かるし、覚醒剤ならば目を見れば分かる」と同支部。イベント中もフロアを定期的に巡回し、目立ったトラブルはなく、盛況のまま幕を閉じた。クラブユニオンのメンバーで「CLUB yankee court(ヤンキーコート)」オーナーの渡辺慎太郎さん(30)は「何となくクラブを敬遠している人を取り込み、仙台の音楽シーンに活気を取り戻すきっかけになればいい」と手応えを感じていた。
今後、未成年の入場制限のない日中のイベントなども積極的に開催し、薬物撲滅などの啓発活動を行っていく。県警との連携も図る方針で、渡辺さんは「ユニオンも警察も目指すところは同じ。地道に継続することで目標が達成できると証明したい」と話した。
県警幹部は「ユニオンのような存在ができたことで、意見交換や意思疎通がしやすくなった」と期待を込めた。
■イメージ回復に努力 サーフィン業界でも
クラブと同様にイメージの回復に努めているのがサーフィン業界だ。
日本サーフィン連盟によると、平成年に覚せい剤取締法違反容疑で元女優の酒井法子さんが逮捕され、有罪判決を受けた事件を契機に、大会ごとにドーピングや覚醒剤などの検査を行うようになった。実施結果は警察に報告し、健全運営に努めているという。
県内でも、昨年10月に仙台港で大会が行われた際に検査を実施。同連盟宮城仙台支部は「当時はサーフショップなどに『お前たちも薬に手を出しているんだろ』などと電話があった。今はそういうことはなくなった」と話している。